閉門即是深山 451
恥じて候!
9月19日から20日にかけて英国の大女王、エリザベス女王の国葬をテレビやスマホ、コンピューターでご覧になった方々は多いと思う。
世界の人々を何故かジーン!とさせるものがあった。きっと大きな範囲の中で女王陛下と何らかの繋がりがある多いのではなかろうか。イアン・フレミングの著書「007シリーズ」12冊を読んだ方だって『女王陛下の007』の面白さを未だに感じているのではないかと思う。私は、中学1年ころに夢中でこのシリーズ12冊全てを読んだ。それが、映画化された時は嬉しかった。ジェームス・ボンド役は、ション・コネリー。007のジェームズ・ボンドの役者は、かなり変わったが私は未だにショーン・コネリーのボンドが好きだ。ボンドの話ではなかった。
私の友人が仕事で長い間、ロンドンで暮らしていたことがあった。何度か私も仕事でイギリスに行き、彼に世話になったことがある。ある日彼とピカデリー・サーカスというロータリーの傍でお茶を飲んでいた時に、彼が急に話だしたことが印象深い。
「ボクの仕事の内に日本から来るお客の接待もあって、みんなイギリスに来るとゴルフをしたがるんだ。そりゃ、ゴルフの地、ゴルフのメッカだから当たり前だけど、とにかく、ほとんどのお客人のゴルフの相手は、ボクがする。そのために、有名なゴルフ場にも入っていた。面接試験があってさ、試験官が3人ぐらいボクの目の前に座る。もちろん英語での質問さ、答えは出来るだけ綺麗な英語で話さなきゃならん!米語なんか話したら、即刻帰れとなるからかなり慎重、緊張の連続だった!」
「いちおう和やかに話し合って終わりかと思ったんだ。ところが、ひとりの試験官が急にこんな質問をしたんだよ!『貴方は、独身か?』とね。妻も子供もいますよ!と答えたら『なぜ奥様も入会申請を出さないのか?御夫婦でしょ?』英国は、俱楽部は社交場なんだね!うっかり忘れていたんだ。慌てたね!名門のコースだから、日本からのお客はみんなそこへ行きたがる。土日も休みなしだった」
「ある日家に帰るとカミさんが『今日ご近所さんがどっと押し寄せて来たのよ。コンコンとドアを叩く音で、ドアを開けたら10人近くがみんな手に芝刈り機を持っているのよ!そして、私に言うのよ、あなたの旦那は病弱で庭の芝を刈れないんだね、我々の住む家は女王陛下から100年借りているんだから、いつも綺麗にしておかなければならない。だから、皆であなたの庭の芝刈りに来たんだ!って』」
確かに嫌味半分だろうが、女王陛下が国民に好かれ慕われていることもわかる。ほとんどの英国人や連邦の国々の人たちは、女王陛下を愛しているように感じ、女王も国民を愛していた!国葬、いろいろな問題を隠し、首相が宗教団体との繋がりを怪しまれ、自分の個人的繋がりを重視して、三本の矢も折れてしまい、国民が反対している国葬を力でもって追行しようとする国が、一流国と言われるだろうか?今まで、国は小さくても、努力と頭で各国から一流と言われた誇らしい日本が、議会にもかけずに民主を手から落とすような『国葬』をした国は、今後三流以下と言われても仕方がないのでは!