『ああ、草刈機。』
モバイル上田の『のほほん陶芸日記』第400号
10月○日台風
陶芸日記なのに、何度も登場する草刈機!・・・・いいのだろうか?・・・・いいのです。
「普通」
草刈を自分の仕事のひとつにして20年ほどになるでしょうか。今では草刈機のある暮らしが普通になっています。それはまるでグランドピアノが自然にあるお嬢様のようだったり、フェラーリが普通に車庫にある映画俳優だったり、側室が普通に居る江戸時代の殿様だったり・・・・う~ん、随分と差があるが、言いたいのは『普通』ってことです。
「柔と剛」
陶芸師は、山の手強い部分は金属刃を使って刈り、庭の草だけの部分、植木がある部分、及び石垣近くはナイロン紐で刈るようにしています。こうやって刈り方を変える方が効率的で安全なのです。これが20年の経験から出た結論です。でも問題がひとつ。その交換がやっかいです。金属刃からナイロン紐にする場合も、ナイロン紐から金属刃にする場合も時間が掛かってしまいます。
「二台体制」
そこで打開策!つまり、それぞれの草刈機を用意する。こうすると交換の手間が省けるし、時間短縮になるわけです。それに、交換するのが面倒で『ええい、やっちまえ!』として失敗することが減ることも考えられます。どうです、正論でしょう!
という訳で、草刈機二台体制になりました。十年以上使っている一号機の調子が本当に良いので、二号機も同じメーカーの『共立』にしました。それも、出来るだけ同じ構造の草刈機に。メーカーさんも色々と考えているようで、随分と変化したタイプもありました。でも、ほとんど同じ方が操作ミスが少なくなるでしょう。
「多少の違い」
一号機と二号機の違いの大きなポイントはふたつ。ひとつは一号機になかった『ON・OFF』スイッチが二号機にはついています。う~ん、これは便利なのか不便なのか?一号機だとエンジンを切るボタンがついていただけだったので、エンジン始動の時にそういうスイッチを入れる必要はありませんでした。しかし、二号機にはそのスイッチがあるので、エンジンを始動する時には『ON』にしなければなりません。安全性の問題なのでしょうが、スイッチを入れ忘れて焦ることがあったりして・・・・。バイクのキルスイッチ、あれですね!バイクに乗っているそこのお兄さん、キルスイッチをOFFにしたまま必死でキックした経験ないですか?
「スターター」
もうひとつの違いは、スターターですね。草刈機のエンジン始動は、バイクと違ってキックでもなくセルモーターでもありません。ロープにつけられた取っ手を引っ張ってエンジンを廻すのです。エンジンを強引に廻すという点ではどれも一緒なのですが、足を使うか手を使うか、それともモーターに頼るかという違いなのです。手が一番シンプルで潔い?
「微妙に楽」
その潔い仕組に少し変化がありました。モーターがついたという訳じゃありませんが、補助力みたいなのがあるのです。どういう仕組か知りませんが、ロープを「ええ~いっ!」と引っ張る時にエンジンが始動するんじゃなくて、微妙に遅れて引っ張ったロープを戻す時に始動するような雰囲気です。どういう仕組なのか「共立」の人に聞きたいところですが、これだとあまり力が要りません。女性とかお年寄りの人が使うときに便利かもしれませんね。う~ん、、、でも、そんなか弱い人が使う道具かな~?おっさんが使っても「楽」ということなんじゃろか?やっぱり「共立」に聞かなければ。
「結論」
さて、そんな仕組はどうでもいいのです!この二台体勢は「やる気」いや「刈る気」にさせてくれるのです。これが一番大事でしょう。前にも書いたのですが、実は一号機の前にホームセンターで売っていた草刈機「R」を買ったことがあるのです。でも、本当に残念な草刈機でした。使っている時間よりも、修理している時間の方が長いといった具合です。本当に「やる気」が消えてしまいます。それに、イライラしながらの作業は、実に危険なのです。穏やかな気持ちで草を刈る。実は、これが一番のポイントかもしれませんね。皆さん、草刈は修行です。無心で草を刈りましょう!
草刈中の精神状態にまで言及したところで、本日はここまで。
草刈で修行しながら、つづく。