閉門即是深山 534
菊池寛の名言の続きを!
先週のこのブログで、祖父の名言集の①から⑦までは書いたが、スペースに余白が無くなり、今週に持ち越しとなった。もし、前半も読んでみたいと思われる方は、先週分を覗いて頂きたい。では、続きを!
【8】最善の技術には、努力次第で誰でも達しうる。それ以上の勝敗は、その人の性格、心術、覚悟、度胸に依ることが多いだろう。
祖父らしい言い回しだ!「努力次第で」などは、彼の信条の大きな柱の部分なのだ!
【9】恋愛は一時の戯れではない。人生の楽しい道草でもない。感情や気分からやるべきではない。女性にとっては、大切な生活の設計でなければならない。男性が一生の専門なり職業なりを選ぶくらい真剣に相手を選ぶべきである。生活本位以外の恋愛などやってはならない。
祖父は、性差別をしなかった。むしろ働く女性を応援もしていた。当時は、大学出の女性には、仕事が無かった。ゆえに自分で創った『文藝春秋』に“〇〇婦人会“とうたって、仕事探しまでしていた。男性だって真剣に仕事選びをしない今、ちょっと時代的錯誤は感じるが、彼の言いたいこともよくわかる。
【10】罠をかける者も卑しい。が、それにかかる者もやっぱり卑しかったのだ。
祖父も罠に嵌った事があるようだ!私も嵌った、祖父から「お前もやっぱり卑しかったのだよ」と言われているようだ。確かに、卑しかった!
【11】二十五歳未満の者、小説を書くべからず。
これは、よく解かる!学生時代に書く小説はマスターベーションが多い。これが、小説なんだと“井の中の蛙”のようなことをいう。祖父の時代より、現在は長寿になった。パンツのゴムを引っ張るようにね。世の中に出て、辛酸を舐めて小説を書けばいいと祖父は言う。現代は、25歳ではなく29歳だと思う。
【12】とにかく勝つ人は強い人である。多く勝つ人は結局上手な人、強い人といわなければならないだろう。しかし、一局一局の勝負となると、強い人必ず勝つとはいえない。定牌を覚えたばかりの素人に負けるかも知れない。
「定牌」と書かれているから、麻雀を例えたのだろう!麻雀を世に広めたのが、祖父だと言うことを、今知っている人は少ないと思う。
まだ、いくつも菊池寛の名言は残っています。
孫の私が書いていて、面白くなってしまいました!読者の皆様がどのくらい楽しんで下さっているかは判りませんが、なんとなく、どなたにも当てはまる部分があるような気がします。それは【9】ですか?【10】ですか?それとも? つづく