閉門即是深山 506
LIVE
いつだったかなぁ?
そうだ、そうです!コロナを乗せた客船が日本に接岸される少し前の話です。たしか、接岸したのが2月ころでしたね、ですからその前年の秋に集まった時でしょうか?
Red Shoes と命名された我がバンドの仲間のひとりで、小学校1年生から私と同級生だった友人がギターを私がドラムを担当するバンドが新横浜の稽古スタジオを使って音合わせをしていた時、彼が「来年、晩秋ぐらいにライブやらない?」と、つぶやいたのです。このバンドは、ミッツ・マングローブの母親で夫、簡単言えばミッツの父親が、居眠り徳光アナの弟で、やはり彼も我々の同級生でした。このミッツの母親が、このバンドの生みの親なのです。
私の住む町は、都内ですが、たぶん横浜と反対方向にあります。5人のメンバーの3人は神奈川県に住んでいます。友人と私は都内在住ですが、頑なに練習場所は、横浜なんです!
今、私は車をひとにあげてしまいました。ブレーキとアクセルを間違えるなんて信じられないのですが、その信じられない事を自分がしてしまう前に、いえ、家人も私が若い頃から助手席に座っていました。彼女が「何か怖くなってきたから、私が運転する車に乗りたくない」と言い出しましたし、息子も「親父、そろそろ運転をやめろよ!」と、気遣ってくれだしました。
私は、16歳で軽自動車の免許を取得し、それ以来車の無かった時がありませんでした。小さなレースに出ることの出来るA級ライセンスも持っていました。ですから、運転が好きなのです。でも、少人数でも家族から反対を受けつつ自動車を隠し持つことなど、なかなか難しい技です。また、80歳を3年弱後に控えて、ひと様を殺めたりするのは辛いモノです。免許証だけは、更新することにしました。どのくらい自分がボケているか、運転が下手になっているかを調べるためにでもあります。車さえ、持っていなければ公道で運転することも出来ません。
そこで、私の車を親身になって調整してくれた人にあげたのです。が、二つ問題が残りました。旅行がし難くなったのです。家族は、電車を使えばいいじゃないかと言われて決断したのですが、宿から遊びに行くことを考えると億劫になります。家族は「タクシーでも使えばいいじゃん!」と言いますし、駐車場やガソリン代、保険料等々車にかかっていた費用は決して安くはありませんでしたし、好きだった車が古いので、修理費も馬鹿に出来ませんでしたから、ずっとタクシーの方が手頃なのはずなのに、もったいない気がして旅をしなくなりました。
悩みはもう一つ、趣味のバンドでLIVEの時にドラムが運べないのです。今日日、LIVEハウスや稽古スタジオにドラムが置いてない所はありません。私が学生の頃は、楽器さえ持っていればバンドのアルバイトは、いくらでもありましたし、持っているだけで相当稼ぎがありました。今はどこでも置いてあり、昔のように自分の車に詰め込む必要がありません。でも、LIVEをやるからには、自分のドラムを敲きたいじゃないですか?ドラムは、多くのパーツで出来ていますから、タクシーも停まってくれないでしょう。そんな時、車を持っていればなぁと、臍を噛む気になります。横浜の稽古場に行くのも同い年の友人の家に電車で行ってから、車に乗せて行ってもらうのです。無いのも痛し痒しです。