閉門即是深山 458
ニュースも見ずして
サッカー・ワールドカップ寝不足症候群(ワールドカップ・シンドローム)という言葉があれば、まさしく今の私はその病に冒されているのだろう!けして、日本が強敵ドイツに勝ったから、この先も上手く行き、8ヵ国の決勝トーナメントに出られるとは思っていない。この国別対抗試合は、どう考えても世界大戦にならないためのガス抜きゲームだと思っているのだ。
人間は、なかなかお利巧さんである。勝った負けたはゲームの世界のもので、現実は、そうはいかないからだ。だいたい77年前の戦だって、未だに後を引いているのだから。もちろん、ガス抜きを観ていても露国とウクライナの戦争を忘れているわけではないのだが、仮想戦術を観ている方が今後の日本国にとって、はるかに為になる気がするのだ。
お国によって戦術や戦法、人間の度量や性格、体格が違うし、愛国心も違う。これもけして、ナショナリズムを煽っているつもりは無い!しかし、応援しているサポーターもお国柄が出ていて面白い!世の中が、きな臭くなっている今、ワールドカップで各国の戦の考え方が見えてくるから面白いし、現実の学びになる。
こんな最中で議事堂の中では、防衛力の強化の考え方、予算組を与野党で戦っているのだから、スポーツと政治の対比だけでも面白い。私は、憲法学者東大名誉教授故宮澤俊義先生との一対一のゼミを受けた。法律家ではない私が言うのは真に変だが、私は日本国憲法の精神が好きだ!国民の生命と財産を守る。法の下の自由と平等。これだけでも保障されている国が幾つあるだろうか?もう決して戦争はしない!他の国の全ての憲法は知らないが、こんな条文が入っている憲法は、日本国以外持っていないような気がする。
今回のドーハの戦いからサッカーは、コンピューターでの違反チェックが採用されるようになった。今は、審判員の裁量と、審判員の確認に使われているが、このチェック体制が強化強要されたらサッカーは、どんなにつまらなくなるだろう!なんでも人間のやることにグレーゾーンが必要だと、私は思っているからだ!真面目な人たちには、受け入れてもらえないだろうが、グレーゾーンの感覚を持っているのが人間の頭脳なのだから。なにも『絶対』は、必要ない!『絶対』が幅を利かせた世ほどつまらないものは無いと思う。憲法だって『絶対』では無いのだから、今ある条文を使って防衛作戦をとればよろしかろうに!ただ、国民は覚悟を持たねばならないだろう!戦争に巻き込まれ、大切な家族や子供を失い、戦争に負ける!気も触れる!
サッカーに話を戻せば、日本対コスタリカ戦だ!超強豪スペインが本気でかかってくれば、勝ち目が無い。コスタリカに勝たねば、次の段階には日本は進めないのだ。外され、戦勝国の言いなりになるしか無いのだ、戦争ならば!選手たちは、攻めない!良い所まで球を持っていっているのに、途中で止まる。攻める能力には日本は欠けているのだ!強豪国を観れば、テレビカメラが見失うほどに球が動く、日本選手の球は誰が持っているかひとめ目でわかる。本物の戦争にでも巻き込まれれば、日本は、消えてしまうかもしれない!蹴球を観ている限りは……。