閉門即是深山 341
繰り返し
♪ 肥後どこさ、熊本さ、熊本どこさ、仙波さ、仙波山には狸がおってさ、それを猟師が鉄砲で撃ってさ ♫
熊本県の話が出れば、私はかならず子供のころから口ずさんだこの歌を思い出す。そう、熊本は、肥後と言った。この4、5年、毎年と言っていいほどこの時期にニュースになる。
「今までに経験したことの無い豪雨」「河川の氾濫が起こるから、生命を重視して自分の判断で逃げろ!」「逃げ切れそうもない状態の場合は、2階以上の高い所に上がり、崖に接していない部屋に逃げろ!」
最近のマスコミのいい加減さには驚く!気象庁の言っていることのママをオウム返しに言う。官庁の発表の良し悪しを言わずに、官庁のスポークスマンになっている。毎年家ごと流されている画像を見ているのに、官庁は俺たちには何も出来ないから、自力で自分たちの命を守れ!と、言っているのに、それに対して問題にせずにいるのが今のマスコミ、マスコミの体たらくである。
憲法を見よ!「日本国憲法は、国民の生命、財産是を守る」と最初に書いているではないか。国も手を出さず、さも自分がプレゼントしたかのようにマスクを全世帯にくばり、花見に招待をされた客人の入園時間の前に、頭が上がらない女性が仕立てた何台かのバスが着き、特別客が餓鬼のように食い荒らし、呑み荒らしていると噂で聞いた。招待客は、何も残っていなかったとぼやく!
呑気な国で、マスコミも売れればいいと肝心なことには食い下がらない。今回の集中豪雨も、九州からやってきた。ちょっと前は、梅雨前線は国土を横に切るような形をしていたが、最近では、縦に裂くような形である。これに沿って豪雨が作られ大きな被害をもたらす。今年は、熊本県南部の球磨川が氾濫した。最上川、富士川に並ぶ日本三大急流のひとつである。この川岸に特養か否かは知らないが、老人ホームを建て、そこに濁流が来たから堪らない!しかし、この危険は前もって判っていたはずだ!なぜ、そんな危ない場所にもしものことがあっても自力では逃げられない人たちの施設を造らせたのだろうか?
人吉盆地と言っても、上空からの映像を見ると狭いが、自力で命を守れ!と言っている行政が、もしもの時に命の危険のある場所に自力で命を守れない人たちの居を造らせる許可を与えるなど、もっての外であろう。
大分県の日田を流れる筑後川も氾濫した。「かつて経験が無かった!」と頻繁に言うが、この言葉、行政の免罪符にはなるまい。なぜ、こんなに九州地方にこだわるかと言うと、私のルーツを調べると、『後拾遺』や『新古今』でその名を知られた藤原北家九条流氏族、中関白道隆の子である藤原政則が、この肥後熊本の鞠智城に入り、菊池一族の祖になったからである。そして、政則の子を第一代目の当主として藤原菊池と名乗った。この一族から、11の支流が出来た。もしかすると、このブログをお読みになった方、またはお知り合いに次の苗字の方がおいでになるかも知れない。肥後、西郷、豊田、八代、城、大河平、宇土、赤星、志岐、甲斐、米良の苗字がそれである。
因みに、西郷隆盛は私の遠い遠い、もっと遠い伯父さんにあたる。